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2005年度当初予算編成に対する重要政策提言


兵庫県知事 井 戸 敏 三 様

                                兵庫県議会議員 藤田孝夫

 ■提言にあたって

 関東・東海地域を中心とする中国沿岸部の好調な資本投資に支えられた輸出関連産業の好業績、またバブル崩壊後の経営体質の強化を大儀として大規模なコスト改革を断行した上場大手企業は来期最高の決算を計上することが明らかとなってきました。一方でそのコストを圧縮し切れない中小零細企業は、アジア圏の国々との価格競争に巻き込まれ依然として厳しい経済・雇用情勢が続き、県民生活においても大きな影を落としています。

経済のグローバル化は人々の価値観をより具体的な共通指数(金額)で表すことを可能としましが、一方で地球上にあるものすべてを経済尺度でのみ推し量ろうとする側面もあります。この視点は当然行政サイドにも向けられています。地方行財政を取り巻く環境も当然厳しい状況が続く中、地方分権社会の構築に向けた、三位一体の改革や市町合併などの推進は、単に行政の経営的リストラのみに留まることなく、資本・利権の公平な分散によりはじめて実現可能になる、活力あるそれぞれオリジナルな地域社会の実現を目指すものでなければなりません。

井戸知事には、「県民の参画と協働」を基本姿勢として、県民ニーズの抽出と民意・民力の結集による「美しく活力ある兵庫」の実現を目指した施策の重点的な展開を求めるものですが、特に地域特性に合った中長期的な先見性あるビジョンを県民が描けるよう、強力なリーダーシップを発揮されるよう期待します。 2005年度当初予算編成に向けて下記重要政策提言を行います、具体的な政策として是非とも事業化いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 ■環日本海交流の促進

現在の環太平洋貿易・交流の南玄関としての機能は、神戸港、大阪・関西国際空港等が担っていますが、来る国際交流の多様化を想定すると、欧米のみならず日本海沿岸国、特に極東ロシア・韓国・北朝鮮等との交流を活性化することが必要不可欠です。そこで日本海沿岸地域を兵庫の北玄関と位置づけ、近隣の府県と協調した、それら地域の機能整備を目指し、次のことを提言いたします。

1.日本海国土軸としての兵庫基本計画の策定

2.津居山港コースタルリゾート計画の早期実現と物流港湾としての再整備計画の策定

3. こうのとり但馬空港の有効活用計画の実施 (東京直行便・アジア直行便の路線開設)

4. 鳥取豊岡宮津自動車道の早期整備と関係アクセス道の整備

5. 対韓国・北朝鮮・ロシアとの人的交流の促進と支援  

6. 県情報ハイウェーの活用による高速情報通信網の整備と多面的利用の促進 (CATV、携帯電話) 

 ■教育・子育て支援

全国的な核家族化・少子化などによる家庭環境の急速な変化は、家庭における教育力の低下を招き、また家族・家庭意識の低下による自己中心主義が横行しています。 今最も必要なのは、倫理・道徳教育かもしれません。 また多様化する青少年問題に対処するためには、事後対応的なものから、事前防止的施策、すなわち、人格形成の原点からの「兵庫こころの教育」的な心理的・精神的な視点が求められています。次のことを提言いたします。 

1.自然体験・農業体験課外学習 注1「トライアグリウィーク」の実施 

2.農泊・グリーンツーリズムの推進と、家族利用者への助成

3.学校給食における地産地消の推進と地域伝統食メニューの追加促進

4.男女共同参画の視点から児童・学童保育の実態調査と支援

5.へき地高校教育における遠距離通学者への交通費助成


*注1 自然農業体験に特化したトライやるウィーク

 ■農林水産業の複合化と環境整備の推進

輸入自由化等により、市場競争力のある高付加価値品が求められています。一定の自給率を確保し、安定供給を推進すると同時に、国内一次産業の民間経営ベースでの真の自立が望まれます。そのためには、生産・流通・加工・販売の一現管理など、いわゆる業種・業態の複合化は必至です。また一次産業は保水・温室効果ガスの吸収・景観保全・動植物の保護など人類にとっても維持保全すべき大きな課題と密接な関係にあることから、将来性ある継続的行政施策が望まれるところです。

1.グリーンツーリズム・観光・体験・食育・資源循環などを融合した複合新ビジネスモデルの育成支援

2.間伐・下刈り他、早急な人工林の整備促進

3.県産材利用の木造住宅建設・木質化の促進と融資・助成制度の充実

4.エコ・木質バイオマスエネルギーの資源循環型利用について産官学連携した推進強化

5.野生動物の生息数調査と食料化・製品化へ向けた研究開発  

6.香住高校・但馬農業高校の専門化と研究機関としての機能向上支援

7.林道の多機能的整備促進

8.氷の山エリアの動植物調査と保護活用計画の推進

 ■合併後の新市町への支援 

市町合併による行政エリアの再編が進んでいますが、行政、議員、住民の意識レベル・利害の違いにより様々な議論をよんでいます。兵庫県としての対応にも注目されています。そこで合併新市の具体的成功事例を示し、真の地方分権社会構築を推進するため、合併後の新市、新町に対し格別の配慮をお願いいたします。

1.具体的支援内容を定めた注1新市新町支援プログラムの策定と指導支援

2.合併特例債の拡大

3.行政サービスエリアの広域化に伴う、市民不安解消施策支援

*注1 税制・経済支援のみならず、人材派遣支援・行財政改革計画策定支援な


 ■ 地域医療・福祉の充実と整備

過疎・高齢化の先進地、但馬地域には、国立・県立病院がなく、地域医療の中心的役割を、公立病院が担っています。 しかし病院までの時間距離、僻地勤務医師の不足、財政的脆弱性など様々な課題を抱えています。県下唯一の「但馬長寿の郷」がこれまで取り組んできた実績、効果を検証しながら、総合的な健康医療福祉を展開し、先進的な長寿健康モデル地域を具現化するため下記を提言いたします。

1.介護予防の視点から、地域の楽しめる(農林水産、スポーツ、文化活動、都市との交流)などを分析し、 注1ルーラ ルユニバーサルケア ・ 注2ネイチャーユニバーサルケアの 確立と啓蒙推進

2. 県産材使用のユニバーサルデザインモデル地区の設定と援助

3. 公立八鹿・豊岡病院の外来患者への利便性向上のため県道整備の促進

4. 公立病院の医療機器整備に対する補助金制度の充実

5. 地方病院への医師派遣制度の充実

6. 知的障害者更生施設への助成と社会的自立支援プログラムの作成実施


*注1・2 田舎・自然をキーワードに展開する農山村型クロスオーバー予防福祉

   
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