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2020/7/24
16年ぶりイヌワシが繁殖
7月3日朝刊のビッグニュース!
兵庫県立人と自然の博物館は兵庫県の氷ノ山地区周辺で、絶滅危惧種に指定されている大型猛禽類のニホンイヌワシ(国指定天然記念物)の繁殖を確認したと発表。
少子化が進む但馬にあってコウノトリは順調に増え200羽が自然界で暮らす。今度は更に大型、めったに見ることが出来ない日本純血種イヌワシが私たちの近くにいる。気分ウキウキ!次に何かふるさとが誇らしくさえ感じ始める。早速、県立「人と自然の博物館」に取材を申し込みました。
県立人と自然の博物館
出迎えてくれたのは布野隆之研究員(自然・環境マネジメント研究部)
イヌワシ関連コーナーが設置してありまました。関連画像の展示と実物大の巣が再現してありましたが、巣の大きさは円形で直径2.7m、材料は藁や小枝より少し太く大型素材、それもそのはず巣からヒナが飛び立つまで、両翼2メートル・体長90センチの親子がココで過すのですから。
■
県内での繁殖確認は16年ぶり。 県内では主に但馬地域に生息し、1970年代は15のつがいがいたが、80~90年代に2つがいまで激減。2004年を最後に、繁殖は確認されていなかった。5月上旬、つがいで行動するイヌワシを確認した。ヒナを育てている可能性があるとみて、観察を続けると、6月3日には、ひなの餌とみられるアオダイショウを運ぶ雌をカメラに収めた。断崖絶壁のくぼみにある営巣地に向けたカメラの望遠レンズが生後3カ月のひなの姿を捉えた。
(神戸新聞より)
イヌワシの生態
縄張りは約5000ha ツガイは雄雌が交互に入れ替わる(雄雌それぞれ二度結婚?)。今回の雄は2016年に飛来した若い旦那で年上女房ペア。 県内には9羽のイヌワシが生息しているが、ペアが二組。ではペア以外の独身組は何処にいるのか? それは2ペアの縄張りの外で、領域に入ると攻撃されるらしい。しかし年の差婚ですし、断崖に大きな巣を掛けられる場所が限られることから、独身5羽は再婚相手候補でもあるらしい。(雄雌どっちが追い出されるのでしょうね)
日本のイヌワシの特殊性
世界のイヌワシは北半球に生息している。ユーラシア大陸に約5000羽、北アメリカ大陸に70000羽、そして日本に約500羽と言われている。 2メートルの翼で上昇気流を捉えグライダーのように滑空するので省エネ長時間飛行が得意、視力が人間の8倍ですから本来草原で野ウサギなどの小動物を遠くから発見し捉えるのです。しかし日本では生息地の95%が樹木で覆われているから環境は厳しい。しかし偏西風による冬の雪はあたり一面を雪で覆う雪原にしてくれる。この自然現象はイヌワシの狩りを助ける(5か月間だけ)。また人の手が入った里山は植生が豊かで小動物が多く、しかも見つけ易い。 しかし餌不足は深刻で蛇を食べるのは日本のイヌワシだけとか。
兵庫県の生息地環境
氷ノ山周辺に2ペア生息ですが、ここは県下の最高峰であり近くには但馬牛の放牧地だったハチ高原や東ハチ、ハチ北高原、上野高原などのススキ草原、スキー場があり、集落近くには広くはないけれど畑地や里山が残る地域です。つまり但馬全体がイヌワシを育んでいるってことですよね。
定期的な山焼きは生物の多様性を支えている側面がある。また主伐した森林は太陽の光が届き、植生が豊かに保水力も上がる。これもイヌワシの餌場として良い環境らしい。(本年度から始まった県下主伐再造林計画は30ha) イヌワシの縄張り5000haには少し足りないが・・・・・今後継続される。
総じて餌不足であるが、森林の中でも餌を獲れるようなイヌワシの生態進化は無いのか? 伺ったところ地上を歩く飛びつくなどに必要な筋力変化・進化は認められず返って個体として小さくなっているとのこと。
絶滅の可能性
16年ぶりの繁殖確認は絶滅を免れる一歩だが喜んでばかりいられない。それは個体の大きさと成長にも関連する、巣立ちまでの期間の長さだ。餌不足が原因と思われるが、独り立ちできるかどうか心配になってくる。主要な餌である野ウサギは植林後の若葉や芽を食べる有害獣の扱いだが、イヌワシの縄張り5000ha内でどれくらいの被害原因となるのだろうか? 実証したデータはない。この際、実験することも必要かもしれない。
有害鳥獣対策と生物多様性
現在の環境対策はどちらかというと経済優先(人間本位)で行われている。鹿、月の輪熊、カワウ、アライグマ、サル、イノシシなど、個別有害捕獲目標を立て農林水産業被害軽減を目的として予算化・事業が組が組立てられている。そんな中にあってコウノトリの野生復帰計画は人口繁殖・給餌からスタートしたが、前者(鹿・熊等)対策と違い田んぼの食物連鎖の頂点にいるコウノトリが住める環境整備、即ち多種多様な生物を増やすことでした。当然人間との距離感も重要でコウノトリ育む農法、田んぼの生き物調査、観察会など人の営みと次世代教育にも及んだトータルな取り組みです。
さてイヌワシの生息環境と人間の営みとの両立で最適環境を考える時、今回は水田ではなく里山、森林の環境整備をトータルで考えることになります。
県民みどり税と森林環境譲与税
みどり税の使途は都市緑化と災害に強い森づくり、校庭の芝生化や共有スペースの緑化、集落に迫る危険木除去と森林動物との距離確保、渓流地の流れ木留めなどです。これらは直接的に木材搬出や製材業などを支援し経済効果を狙う事業ではないのですが、搬出された材は燃料や建材として利用されています。森林環境譲与税は国から市町に交付される税で、森林関連教育や木材利用促進、また経済的に搬出しにくい非効率・危険な森林地帯の整備に税を投入する趣旨です。森林管理や資源利用が今動きだしたのです。
もうお分かりですよね!
直ぐには経済効果はでないかもしれない、(実は出るようにも調整中)。しかし長期的に多自然地域が人間の都合だけで著しく偏ることが無いよう、ゆっくりしかし確実に科学的根拠を示しながら整備、あるいは維持管理しなければなりません。10年20年50年の方針を決めて次世代に伝えていかねばなりません。優れた自然環境の象徴、それは「風の精」とも呼ばれ県下最高峰に住む孤高のイヌワシです。
■
但馬の約83%を占め、私達の生活と文化をはぐくんできた森林資源を持続的に有効に活用することが、実はイヌワシが未来にも日本に生息していくために最も重要なことなのです。
コロナ禍で感じること
ウィルスも生物です、ただ細胞膜を持たないので人にも寄生するのです。いやですがコロナウィルスと人との共生も生物多様性なのかもしれません。
私たちの生活や感覚の中に自然を軽んじる風潮が蔓延していることへの警告なのかもしれません。
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