
■今年も社会を明るくする運動推進大会の夏がやってきました。開会前イベントの音楽が印象的で心を温め本題に臨む進行が素敵な会との印象を持っていますが、今年は朝来中学校吹奏楽部の演奏からスタートです。日頃は更生保護に深い理解のもとに幅広く活動いただいていることに感謝申し上げます。

■昨年6月懲役刑と禁固刑を一体化した拘禁刑が始まりました。「監獄:懲らしめる」から「刑務所:立ち直り」への変化です。 そして本年4月、ヨーロッパの古城のような重厚な表門や、放射状に広がる収容棟で廃墟マニアに人気だった旧奈良少年刑務所が星野リゾートにより「監獄ミュージアム」として開館しました。コンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」だとか。人の犯した罪の償いと、その後の暮らし、社会とのかかわりにおいて大きな考え方の転換期だと感じます。受刑者と職員との対話も始まったと聞く。
■兵庫県内の刑法犯認知件数は、戦後最多だった平成14年以降減少を続けていましたが、令和4年から2年連続で対前年比で増加しています。また、刑法犯の検挙人員に占める再犯者の割合(再犯者率)は50%程度で推移しており、犯罪のない安全安心な地域社会を築くためには、犯罪や非行の繰り返しを防ぐ「再犯防止」の取組が非常に重要です。兵庫県でも就労・住居の確保に向けた支援、医療福祉の支援、また薬物事案への対応、青少年非行防止等を計画的に行っています。
■コロナ感染症、物価高・家族の少人数化など生活環境変化していますが近年特にSNSによるスマホ画面で見る情報は溢れ、面白いけど事実でない、心無い投稿の影響は大きくなっています。一億総ユーチューバーとすれば、事実確認をするテレビや新聞とは違い。素人投稿はヒット数にコマーシャル収入が入ることでエスカレートし刺激的・一発芸のようです。販売のためアルゴリズムは関連付けで同じ趣向のコンテンツが表示され続け、自分は正しいとの感覚に陥り他の意見を聞いて考えることから遠ざけられています。 存在感を示すことは、やがて著名な相手を激しく攻撃する、あるいはヘイトスピーチや危険なバイトにも繋がりかねません。私はもはや現実の世界とは全く違う別世界だと思います。
■現実社会に生きる私たちは人と人が繋がる、社会の役割をできる範囲で担うことが犯罪予防に繋がります。(社会的処方)まず身近な人を思いやる言動を意識したい。必要条例を整備し事業化するなど県、市、警察署も頑張りますが、誰でも受け入れ助け合う地域社会を目指す上では、その当事者でもある皆さん、市民の協力と理解が不可欠です。古き良き地域コミュニティーが残るみなみ但馬で人にやさしい地域づくりが進む。再犯防止や更生保護にも繋がっていくことを期待します。