兵庫県議会議員みなみ但⾺選出 藤⽥ 孝夫(ふじた たかお) オフィシャルサイト

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藤田孝夫

374回定例兵庫県議会 予算特別委員会②

■文化遺産登録の意義について

1.9つの日本遺産登録数を誇る兵庫県 その実績と評価

「日本遺産」は地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけではなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。 文化庁のHPからの引用です。

平成27年「丹波篠山デカンショ節 民謡に乗せて歌い継ぐふるさとの記憶」が日本で第一号となる日本遺産に認定されました。現在、日本遺産登録件数は104件ありますが、兵庫県下では9件で全国最多です。

先の大阪関西万博では、デモフライトの実施のみとなった空飛ぶクルマ、限定的となった会場へのアクセスルート、 関西パビリオンからの兵庫誘客など 空想に終わった事業計画の数々、一丁目一番地だったフィールドパビリオンは万博とはあまり関連しなかった事業でした。しかしフィールドパビリオン認定事業中、実に28団体が日本遺産に関連する地域活動グループであったことは驚きです。

日本遺産を推進する先進県として、地域創生事業としての現状の取り組みと評価について伺います。

≪ 答弁 ≫

 

2.再認定に向けた課題とブラッシュアップについて

2015年度(平成27年度)に始まった日本遺産制度は本年度で11年目を迎えました。地域の歴史・文化資源を物語で束ね、保全と活用を同時に進めることとされ、

文化財の保全重視から保全と活用を両立という観点での取組が進められてきました。これは地域創生の考え方として意味ある重要なもと位置付けるのは私だけでは無いと思います。 文化庁や環境省が所管するジオパークも、環境保全と活用、観光交流、広報などが推進方策とされ、日本挙げて地域固有の資産資源を物語で括り、文化性を昇華させる一連の新価値創造の動きです。

文化庁は、日本遺産登録数100位を想定し認定を継続するか否かの審査を定期的に実施、結果を公表することにしています。現時点では審査対象となっていた兵庫県の9件はいずれも認定が維持されていますが、内1件は認定取り消しの可能性がある「条件付き認定地域」に変更となっています。

組織体制の具体化などが課題とされ、今後の審査によっては認定取り消しや「候補地域」との入れ替えがあり得るのです。

歴史・文化だけでなく、地域の多様な食・自然・祭り・体験等を絡めることで、地域活性化に繋げる動きも進んでいます。しかし、各地の成果には大きな差が生まれ、自立始めた地域」と「認定後も停滞する地域」が現れているのではないでしょうか。

「特別重点支援地域(日本遺産プレミアム)」や「重点支援地域」に認定されている地域もある一方で、登録後の具体的な取組が進んでいない地域もあるようです。

さて本県の9件ある日本遺産の今後の再認定審査に向けて日本遺産プレミアムブラや重点支援地域認定も視野に入れたブラッシュアップの方向性について伺います。

≪ 答弁 ≫

再質問 コメント

  • 認定件数:創設5年で100件を突破。その後、文化庁はブランド力の維持・強化のため、認定件数を「100件程度」とする方針を堅持。
  • 国の支援予算額:令和7年度の「日本遺産活性化推進事業」予算は約6億7,700万円。近年は概ね6〜7億円規模で推移

兵庫県予算では、銀の馬車道鉱石の道ではフィールドパビリオン認定事業だったこともあり、但馬県民局で鉱石の道に420万円 中播磨県民センターとの共催スタンプラリー事業に331万円

中播磨県民センターでは銀の馬車道完成150年事業に1360万円、但馬県民局との共催スタンプラリーに821万円が計上され、広域事業計画となっています。

また本庁予算では企画部のフィールドパビリオン推進費1億5千万円 企画部地域振興課3.1億円だが、その事業予算の財源の内 文化庁予算7億円は登録遺産1件あたり上限平均700万だが兵庫県への配分額は3600万円なのか? 県負担予算計上は別途どのように予算計上されようとしているのか? 伺います。

≪ 答弁 ≫

今の段階であらためて地域の取組の進捗を確認し、資源や予算をどう活かしていくべきかが勝負の分かれ目となってきます。

日本遺産登録までは遺産の磨き込み学術的評価と地方振興だが、認定後は観光戦略での成功が持続性になっていく 所管部局は産業労働、観光本部がふさわしいのでは? 

成功・失敗5つの要因

日本遺産認定地域の中で、取組が進んできた地域、進んでこなかった地域の成否を分けた要因は、大きく5つあると考えています。

  •  地域の運営体制

市町村等の行政のみで抱え込まず、観光協会・DMOや地域の民間事業者を巻き込んだ協議会を活かしながらも、地域の意思決定が速い地域が成果を発揮しています。一方で、地域内の役割分担が曖昧な地域では、意思決定を担う主体が誰なのかも曖昧となり、事業が停滞してしまう傾向にあります。

  •  ストーリーの磨き込み

認定時点の日本遺産ストーリーを基に、季節や世代に合わせて「語り口」をアレンジしているかどうか。観光客が「自分ごと」として共感できる魅力的な表現になっているか。こうした観点を踏まえ、常に日本遺産ストーリーをアップデートし続けた地域は、誘客を着実に実施し、旅行者を獲得しています。また、そもそも地域の日本遺産ストーリーが刺さるターゲットは誰か?を絞り込むことも非常に重要です。

  •  周遊経路づくり

文化財が点在する場合、徒歩・二次交通・サイクリングなど複数の移動手段を組み合わせ、一筆書きで巡れる動線を描いているか。また、一連のストーリーを味わうことのできるツアー商品として仕立てられているか。ストーリーが魅力的でも、動線設計が弱いと旅行者にとっては具体的にどのように地域を巡ればストーリーを体感できるかがわからず、滞在時間も消費額も伸びません。

  •  収益モデル

体験料、二次交通、ガイド料、クラウドファンディングなど複数の収益獲得方策を組み合わせ、事業費を持続的に確保するための仕組みを持てるか。文化庁事業に採択された年のみ事業を実施するなど、補助金のみに依存すると、地域で持続的に事業を続けていくことができません。

 ・情報発信力

公式サイトとSNSをセットにし、写真・動画による発信を継続的に行いながらも、ユーザー投稿を誘発する仕組みを作れているか。

5つの要因は、それぞれ単独ではなかなか機能しません。運営体制を軸に、ストーリー→周遊経路→収益モデル構築→情報発信を“歯車”のように噛み合わせて回していくことが必要です。

3.日本遺産で世界遺産認定をめざすことについて

日本遺産「銀の馬車道鉱石の道」では、「但馬の鉱山郡と銀の馬車道鉱石の道」沿線の関連遺産を未来へつなぐ世界の宝へ」 を理念に掲げ「世界遺産を実現する会」がありR5年に発足しています。現在メンバー数203名、姫路市、福崎、朝来市、養父市で集いを開催し、テーマは日本遺産関連地元活動、フランスとの交流協会の取り組み、日本各地の産業遺産、世界遺産の登録例比較などでした。「銀の馬車道鉱石の道」を広く紹介するなどPRを繰り返し、日本遺産銀の馬車道鉱石の道推進協議会の活動を解りやすく補填しています。ただ世界遺産登録を目指す上ではその制度の概要を理解し、基準をクリアしなければならないことは膨大で気の遠くなるような話です。しかし可能性はゼロではありません。現に鳴門の渦潮を世界自然遺産に登録する動きもあるようです。 これら日本遺産から世界遺産を目指す動きは地域創生を考える上での一手段として当然とも思えるのですが、現時点での実現可能性など県の評価と可能性・可能な支援について伺います。

≪ 答弁 ≫

予想解答 と コメント

銀の馬車道 鉱石の道 が世界遺産登録に向けて想定される課題

この企画部地域振興課の資料には、こう指摘されています。

  • 認定対象となる不動産が乏しい 

(官営工場跡は全て世界遺産登録されている)

  • ハイレベルな保護管理体制をどう担保するのか?

生野鉱山 明延鉱山 中瀬鉱山は私企業が所有

(企業責任で一定保護されている、企業所有は永遠ではない、荒れているのなら価値ある遺産保護に動かす判断は県国ではないのか?)

  • 顕著で普遍的な価値を世界に伝えるストーリーが必要

(歴史的論文を書く人は多く存在する、ライター要望とのマッチングが必要だが)

  • 更なる地域住民との協働による持続可能(収支)な保護・教育活動が必要

(目標の共有・構想化による教育プログラムは書けないとは断定できない、遺産保護は所有者責任にあり一定維持されている、端島は現状維持が条件ではない、神子畑選鉱場跡も同じ)

市町主体の開催でも関係市町には紹介し出来れば参加してもらった方が良いに決まっています。そうすると年間計画やメイン事業の輪番制など情報共有の整理役とマネージャー事務局長が必要です。 市町観光協会予算などの計上で協力してもらう。最低限後援、共済、大きなイベントは県主催でしょう。 有能な講師紹介なら費用はゼロです。

 

2024年12月、TBS系放映「海に眠るダイアモンド」 世界文化遺産である長崎県端島(軍艦島)を舞台としたドラマでした。 見た人 ・・・ 時は1955年 私が  生まれた年

戦後10年、高度経済成長を支えたエネルギー源は当時石油ではなく石炭でした。

小学校のストーブも石炭、家では練炭・豆炭(石炭の粉末を固めたもの)今より貧しくても経済成長を実感し今より明るい時代が描かれています。

 あの物語には続編があります。それは、軍艦島周辺の鉱山で獲れた良質な石炭は殆どが八幡製鉄所で鉄鋼生産に使われていました。 昨年USスティールを買収するに至った日本製鉄の全身(旧八幡製鉄)の世界一の技術を支え続けたのは軍艦島の石炭、その品質だったという物語です。 

実は明延鉱山の銅は東大寺の大仏に使用された、生野鉱山の金銀は日本の通貨原料、錫は皇室はじめ迎賓館の食器に使われ、中瀬鉱山のアンチモンは日本海軍イ号潜水艦の鉛バッテリーに使われた・・・かも知れない・多分・   これが産業遺産の歴史物語で今に繋ぐ関連性です。       今は軍艦島はじめ日本の鉱山や精錬所で働き全盛期を知る方は少数です。先人が残し、今朽ちようとしている産業遺産に私達の力で新しい価値を加える、その道のりが世界遺産登録というだったら素敵だと私は思います。時代を繋ぐ先人や歴史への感謝の発見でもあります。 世界遺産登録の遠い道のり、実現不可能かも知れない、しかし、その過程こそが地方創生という尊い活動・生き方かもしれません。  

近代化がもたらした正と負の共有し 過去の歴史に触れて現在に活かし未来へとつなぐ(ジャパンヘリテージ談)

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